甘夏ケーキ
01/02/07

「きばる」という甘夏を毎年注文しています。外国産の柑橘類にない新鮮さと酸味が気に入っているのですが、きばるが届くときには確定申告などで結構忙しく、なかなかこんなケーキも作れません。今年は少し早めにサンプル分だけ届いたので、とにもかくにもレシピを完成させたくて何度か焼いてみました。

何度か作ると、このケーキは最初に作っておく皮と実の砂糖煮の煮詰め方が重要なことがわかりました。とろとろのやわらかい状態で止めてしまうと、ケーキがじっとりした仕上がりになります。それよりも、かなりしっかり煮詰めておくと保存もききますし、奥の深い甘夏の香りを楽しめます。

甘夏ケーキ

■材料 (18×8×6センチのパウンド型2本分)
薄力粉…200g
ベーキングパウダー…小さじ1
素精糖(もしくは砂糖)…170g
無塩バター…180g
グランマルニエ…大さじ3
卵(Mサイズ)…3個
牛乳…大さじ1
[甘夏の砂糖煮](作りやすい分量)
甘夏…3個
グラニュー糖…甘夏の重量100gに対し10〜20g


■作り方

(準備1) 甘夏の皮をむき、しっかりと白いところは取り除く。実は房から出して種を取り除いておく。

(準備2) ホーローの鍋にたっぷりの水と(準備1)で切った皮を入れて火にかけ、沸騰したら湯を捨て、新しい水を入れて軟らかく煮る。少し苦みが残る程度にして柔らかくなったらざるに取り、細長く刻む。鍋に戻し、グラニュー糖とむいてあった実を入れて、弱火で煮詰めていく。水分がかなり少なくなったら火から下ろして冷ましておく。このうち、カップ1弱を使用する。

(準備3) オーブンを170度に予熱する。

(1) 小麦粉とベーキングパウダーを計って合わせ、ふるう。

(2) 素精糖を計る

(3) 室温において指で押したらへこむ程度になった無塩バターをミキシングボールに入れ、ハンドミキサーでホイップ状にする。

(4) 次に(2)を加え、ハンドミキサーですり混ぜていく。全体が白っぽくなめらかになるまで混ぜる。

(5) (4)に卵を1つ入れては混ぜ、また1つ入れては混ぜを繰り返し、全部入ったら全体的によく混ぜる(ここまではハンドミキサーの中〜強の目盛りでよい)。

(6) 次にあらかじめ煮て冷ましておいた(準備2)の甘夏を入れ、ざっと混ぜる。

(7) グランマルニエ(またはコアントロー)を入れて混ぜる。

(8) (1)を入れて木べらで切るようにさっくりと混ぜていく。

(9) さらに牛乳を加えて混ぜる。

(10) 型に入れて台の上にトントンと軽く落として生地をゆきわたらせる。

(11) ヘラで生地のトップをととのえたら、オーブンへ。170度で焼き始め、5分ほどしたら160度に下げて最初の時間もいれて全部で40分ほど焼く。30分をすぎてきれいな焼き色がついたら竹串を刺して生の生地がついてこなければ焼き上がり。色はいいけどまだ焼き足りないようならホイルをかぶせてさらに焼く。焼けたらオーブンから出し、ワイヤーの上で休ませる。粗熱がとれたら型から外す。


●トップに、カマタ流のアイシングもよく合います。アイシングの作り方は、粉糖をカップに入れて、レモン汁をしぼり入れながら、スプーンで混ぜるだけ。パウンド2本分なら、粉糖は約カップ1。レモンを入れながら混ぜていくので失敗がありません。好みの硬さになったら、使い捨ての絞り出し袋に入れて先を切り、ケーキの上に絞り出していきます。かたまる前にさわるとベトベトするので注意しましょう。

●このレシピは「婦人の友社のお菓子の本」(ISBN4-8292-0257-2)をベースにしています。基礎の基礎からていねいにわかりやすく書かれた本。これからお菓子作りをされるなら、ぜひこれも持っておかれるといいと思います。